元祖、家庭用ゲーム機のオンラインゲーム「ファンタシースターオンライン」のシリーズ作「ファンタシースターオンライン2」のレビュー。

月額課金制だった初代ファンタシースターオンラインから、 アイテム課金の無料オンラインゲームになったのが一番の変更点。

ゲーム性では、戦闘システムが改良され、マウス+キーボードのTPS操作ができるようになり、 初代のようにゲームパッド前提ではなくなったことも大きな変更点になります。

キャラクターメイキングについて


PSOの代名詞ともなっているキャラクターメイキングの多彩さは今作でも健在。 体型やカラーリングの変更はもちろん、 体型ベースの大きさ/太さ、胸の大きさ、腕や足の長さなどを個別に変更することが可能。 そのほか、ボイスの選択/ピッチの変更に至るまで多岐にわたるメイキングが行えます。

種族は、ヒューマン、ニューマン、キャスト・デューマンの4種類+性別の8種類。 さらにクラスとして、近接タイプの「ハンター」、中距離タイプの「レンジャー」、遠距離タイプの魔法使い「フォース」に分岐。

PSO2にはキャラレベルがなくクラスレベルで管理され、3種のクラスは無料で何度でも変更可能になっています。現在は職業が大幅に増えて2次職まで実装されています。

ゲーム開始直後について


ゲームを開始してメイキングが完了したらまずはチュートリアルが開始。 チュートリアルはムービーを交えながらストーリー仕立てで進展していき、説明を受けながら実戦形式で展開。 初回クエストを完了してロビーに移動してからも、初めて選択したメニューはその都度に説明が入ります。

チュートリアルが済んだらソロでもPTでも自由に行動できるようになります。 基本はクエストを通じてストーリーを進めていくことになりますが、 この時「クライアントオーダー」と「クエスト」を並行して受けておけば、 細かいシステムのチュートリアルを覚えながらゲームを進めることができます。

戦闘フィールドは少人数のMOルームを作成して攻略することになり、ルーム設定では制限レベルや野良/友達、楽しみながら/効率重視、パスワードの有無などの入室条件を設定できます。

また、入室できる設定のルームに飛び入り参加をするとクエストが終わってもPTを組んだ状態のままなので、 複数のクエストを共闘しながら自然にフレンドが増えやすくなっています。

戦闘方法について


戦闘フィールドでは、基本操作にジャンプが加わったことや切り上げからの空中コンボ、 攻撃を避けながらヒット・アンド・アウェイの攻撃、銃器を使用しての逃げ撃ちなど操作の自由度が大幅に増加。

そのほか、数種類の武器を持ち替えて高火力な攻撃を叩き込んだり、 敵の数に合わせて単発火力重視/範囲攻撃に切り替えたりとアクション性がかなり向上しています。

TPSアクションに近いゲーム性

また、今作の目玉となるTPSスタイルでは、 これまでのPSOシリーズのように進行方向に向かって攻撃する操作方法に加えて、 画面中央のクロスヘア(照準)を中心に視点変更するTPSタイプ(標準的なFPSタイプ)の操作感覚に「Z」キーで変更可能になりました。

この操作方法にすると、既存の操作方法よりもさらにTPSアクションに近いゲーム性で楽しむことができます。

良いところ・悪いところ


良いところ

「Z」ボタンで視点変更方法を切り替えての戦闘が気持ち良くて面白いです。 本格的なTPSと比較すると武器のレスポンスが若干悪い部分がありますが、 ホイールの回転で簡単に異なる武器に切り替えられることや、 右クリック攻撃とShift+攻撃の特殊攻撃などの多彩さで上手くカバーされていて、 動作に関してほとんどTPSアクションゲームの感覚で遊べます。 硬直時間での理不尽な反撃も少なくなりストレスが大幅に軽減されています。

悪いところ

シリーズ共通のマイナス点にあげられる狩りのマンネリ化について。 同じフィールドを共有する複数のクエストや、反復が必要なクエストが今作にも採用されていますが、 突然の強雑魚登場やハプニングなどの突発ミッションが頻繁に起こることである程度解消され、 基本無料になってPTがより組みやすくなったので現時点ではあまり苦痛にはなっていません。

クエストの消化が楽になりました

クエストの消化の不満がアップデートによりかなり楽になりました。現在では該当クエストをクリックするだけで開始・完了します。

代わり映えしないモンスターを延々と狩り続けるのはMMORPGの宿命としてある程度は仕方ないのかもしれませんが、 遭遇に手間のかかる準レアmobを対象にした「○○を××匹倒せ」と「○○のツノを××個集めろ」「○○から××を入手しろ」のようなクエストを、 オーダー主間で上手く共有できず結局もう一度同じ事をしなくてはいけなくなった時の脱力感が半端ないので、 国産オンラインゲームの最高峰としてもう少し改善して欲しい部分に感じました。

課金形態について


基本無料になったことで気になる課金アイテムですが、 無料オンラインゲームのネックになりがちな倉庫スロット数が初期状態で200までと十分多いだけでなく、 戦闘中にインベントリがいっぱいになってもその場から復帰できる帰還や、戦闘フィールドからでも倉庫に転送できるのが親切。

プレイヤー間のアイテム売買の「売り」が無料では一切できず、フレンド相手でも受け渡しができないのは不便ですが、 少なくともレベル30以上(大体100時間前後)までは完全無課金でもそんなに不便なく遊べるバランスです。

課金についてもう少し詳しく

基本的に課金はより楽しむ為のものになっていて、 友達との交流の場となるマイルーム(自室)や自動露天はプレミアムセット(月々1,300円まで)で利用可能。

あとは、アイテム所持数の増加、取得スキルのリセット、スキルツリーの追加、マグ(戦闘補助ペット)の複数所持権など、 ゲーム進行を補助するプラスα部分のアイテムを単発で購入する程度で快適にプレイできます。

最新アイテムをいち早く手に入れたかったり、 手っ取り早くレベリングするために便利/有利なものを購入する程度ではさほど高額にならず、 有料スクラッチ(ガチャ)を削りまくらない限りは課金するにしてもリーズナブル。

さらに、無料で遊んでいても課金ユーザーが売りだした有料アイテムの大半をゲーム内通貨で購入できるようにもなっています。

課金するならアイテム拡張+50(永久効果)がオススメ。 初期でも50あるうえに上記のように途中で店売りすることもできますが、 アイテム拡張を購入するとドロップアイテムを効率良く回収できるようになりゲーム内資金がたまりやすくなります。

あと、固定された多人数で遊ぶなら、プレミアムセットかルームレンタルを継続購入するとプライベートで集まる場所が確保できて楽しく遊べるので、交流メインならメンバー内の1人は課金するのがいいかも。

課金形態のまとめ

「買わないでも遊べるけどこれが欲しい」という欲求による購入なので気持よく支払いできそう。

レビュー時のレベルキャップとなるLv40にもなると、 使わないレアアイテムを売り出したくなったり、2匹目のマグが欲しくなったりして課金アイテムに興味が出てくる感じ。 この課金形態でこのクオリティを維持してくれれば有料/無料プレイを問わずに大半のユーザーは満足できそうです。

総合評価


グラフィックが一段と綺麗になり、モーションの多様化、多彩なスキルなどまさしく正統進化。

今回のレビューは管理人がサービス終了まで遊んでいた初代ファンタシースターオンラインが基準になったこともあり、 隙が大きい3段攻撃を基本に戦う初代と比較して戦闘システムにかなりの進化を感じることができて純粋に楽しかったです。

心配の種だった基本無料化についても少なくとも重課金タイプではないのでひとまず安心です。

なにより、ソロで遊ぶにしても野良/固定メンバーのPTプレイで遊ぶにしても、 長期間安定して遊べるのがほぼ確定している人気オンラインゲームなので、 長く遊びたい人にはうってつけのタイトルになっていると思います。

紹介ページ:ファンタシースターオンライン2
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